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人間に答えられますか?
2018 / 11 / 20 ( Tue )

「この子犬は将来、どれくらいの大きさになりますか?」


犬種を問わず、ブリーダーを名乗る人で
この質問を受けた事が無い人はいないでしょう。
より小さく仕上がってほしいチワワやヨーキー、
もっともっと大きく育ってほしいグレートデンやボルゾイ、
規定サイズの上限いっぱいにおさめたいシェルティー、などなど・・・。
ショーブリーダー達はどうやって子犬を大きく(または小さく)
犬種それぞれの理想体型に育てあげるかに頭を悩ませます。
ショーブリーダーの多くは「犬は人間が作っていくもの」だと考えます。


冒頭の質問に私は次のようにお答えします。
「それは、私達人間にはわかりません。神の範疇です。」
ご見学者様の中には意外な答えに「えっ?」と戸惑った表情になる方も
いらっしゃいますが、たいていの方は「そうですよね。」と納得してくださいます。
Only God knows ・・・ 「神のみぞ知る」
子犬の将来サイズは神様だけが知っている、
のです。

ブリーダーがお話できるのは
 1.出生時体重
 2.お引き渡し時点における正確な体重
 3.子犬が産まれてからお迎え頂くまでの体重の推移
 4.両親犬の体重とサイズ
 5.知り得る限りの先代祖の情報     ・・・ これだけです。

これらをお伝えしたうえで、経験を踏まえた≪予想≫はお話します。
あくまでも≪可能性≫です。≪確率≫と言い換えても良いでしょう。
当たればラッキーです。ブリーダーが話した予測サイズをご自身の脳内で
勝手に≪確定≫させてしまわないように
お願いします。

ブリーダー間でよく言われるチェックポイントとして。

 鼻が小さい子は大きくならない。
 肉球が小さな子は大きくならない。
 華奢な子は小さく仕上がり、骨量豊かな子は大きくなる。 ・・・ など。

あとは 飼い主様のご判断 です。
他のブリーダーの所で見た同じ月齢の子犬の体重は800gだった。
ぷ~どるガーデンの子犬は400gだから、将来大きくならない可能性は
400gの子犬の方が高いかも知れない、、、
あの子は骨太で見るからに大きくなりそうだったが、この子は細っそりしている、等々。
ブリーダーは自分の子犬しか知りませんから、たくさんの子犬を
見学なさっている買い手様の方がむしろ、良くご存知
だと思います。



子犬の将来サイズを繁殖者に聞いてみたい気持ちは解ります。
けれども、それは 愚問 です。
答えられるブリーダーが居たとすれば、その人は」か「大うそつき」です。

貴女のお子様について考えてみてください。
4kgで生まれた赤ちゃんと2kg台で生まれた赤ちゃんを比べるなら
2kgの赤ちゃんの方がなかなか大きくならないだろう、と思いますね?
けれども、それぞれの赤ちゃんがハタチになった時に
身長何センチ、体重何キロになるのか、答えられますか?
実の親でも自分の子供が成人した時の身長・体重の予測ができますか?
おじいちゃん・おばあちゃん・ひいおじいさん・ひいおばあさんまで
あるいはその先まで知っていたとしても予測は困難ですよね?
身長2メートルにはならないと思いますよ、くらいなら答えられますが。

きょうだいはどうですか?
兄と妹、ほぼ同じ体重で生まれ、同じ食生活で育っても
片や180cm、片や150cmってことも有ります。わが家がそうですから。

このように、生まれて間が無い動物の成長後の姿を予測する事は
人間には不可能 です。
わかりません 」とお答えするのは無責任でも何でもなく
極めて正直な答え
だと私は考えます。


犬は人間が作っていくものです。
食事量を増やせば増やすほど動物はタテにもヨコにも成長します。
これは生理現象であり、自然の摂理です。
子犬時代に適正量を超えたフードを与えられて育った子犬は
骨格からグングン大きくなります。
「幾ら食事を与えても太りはしてもサイズは大きくならない。」などと
馬鹿げた事を言う人が居ますが、真赤な大ウソです。
成犬ならカロリー過多でも太るだけですが、子犬は違います。
子犬は骨格から目に見えて大きくなります。当然すぎる話です。

さらに厄介な事に、こういう人はプードルの理想体型をご存知ありません。
犬が太っているのに、飼い主にその認識がまったく有りません。
プードル種がウエルシュコーギーのような
(バウムクーヘンのようなズン胴)にでもならない限り、
ご自分の愛犬が太っていると認識できないので大変困った飼い主です。
プードル種は肋骨が手にあたって当然、あたり具合が問題なのですが
飼い主の中には「肋骨が手にあたるから痩せている」という人もいる始末。
もう、私達はお手上げです。そう思い込んでいる方にはあえて何も申しません。
可哀想ですが飼い主様の所有犬なので、お任せするほか有りません。

他罰的思考の方はご自分の思い込みによるいい加減な育て方を棚上げして
「ブリーダーに騙された」とおっしゃいますし、平衡のとれた考えができる方は
「この子が持って生まれた遺伝子」だとおっしゃいます。
後者はそうである可能性も有りますが、そうでないかも知れません。
殆どの子犬を規定サイズにおさまるように育てあげてきた私達ブリーダーは
「犬は人間が作っていくもの」だと確信しているからです。

子犬時代は食べられるだけ与えなさい、、などど時代錯誤な指導をする
化石みたいな獣医もいます。
フードが「飼料」扱いだった頃、量を食べなければ必要カロリーが
摂取出来なかった【ふた昔も前】ならそうだったかもしれませんが
今はドッグフードは飛躍的に進化し、
一日わずか10gで必要カロリーが充分摂れるフードもたくさんあります。

飼い主様の中にはフードを未だ「飼料」扱いする獣医の指導のもと、
市販の高栄養フードをたっぷり与え混んで犬を激太りさせ
膝蓋骨をダメにしてしまう方が少なからずいらっしゃいます。

当ケネルに里帰りしてくださる方で、「ウチの子は太っていない」と
おっしゃいますが、実際は太っているプードルがたくさんいます。
飼い主様の感覚そのものが大きくズレているんです。
プードルの理想体型はお迎え時にお示しします。ブレないようにお願いします。


信じられない話をもうひとつ。
ティーカップサイズと言われて買った子犬なので
どんな育て方をしても小さくおさまるはずだ。
生まれつき小さな遺伝子を持っているから。
知人ブリーダーがお客様に言われて椅子から転げ落ちるほどビックリしたそうです。
小さな遺伝子って何ですか?

私達は 確率 可能性 についてはお話できます。
母方は代々小さいです、この子の両親も小さいです、、
なので、大きくならない(小さく仕上がる)かも知れませんね、
でも犬は隔世遺伝だとも言われますから、
祖父母のチャンピオン血統が強く出る可能性も有ります。
その場合、チャンピオン犬はトイサイズですから、
子犬が将来大きくなる可能性も当然出てきます。
・・・ 私はどなた様にも必ず、このようにお話しています。

いずれにせよ、私達は人間で神ではないので子犬の将来サイズは断定できません。
PRA等、遺伝性疾患を引き起こす遺伝子と違い、小さくなる遺伝子など
発見されてもいません。人間の子供が両親に似たとして、どの遺伝子が
どのように関与したか、解明されていないのと同じです。(遺伝病以外で)

それが嫌だと感じるなら、もう今以上には成長しない成犬を迎えるか
将来サイズを断定して保障してくれる神のようなブリーダーからお迎えください。
当ケネルはプ-ドルに小ささだけを求める方はお断りします。


以下は蛇足です。
競馬界に友人知人が多いですが、将来ジョッキーを目指す子供達は
小学校時代から給食を食べず(その間トレーニングをする)、
競馬学校に入るため(在学中も)体重は44キロ以下を保つように努力しています。
知り合いのジョッキーは背が高いですが、51キロをキープしているそうです。
どのような方法で? 食事コントロールだけ、だそうです。

では、何十年も食事コントロールをした人のその後はどうでしょう?
60代、70代の方も知っていますが、皆さん不健康どころか、好き放題食べて
飲んでいる人達のような生活習慣病も無く、とても健康で健やかにお過ごしです。
適正量の食事がいかに大切であるか、人間も犬も同じです。

ご愛犬には適正量の食事を与え、一日も長く元気でいてほしいですね。


この記事は2011年2月に作成しました。

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