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小規模家庭繁殖が最善か
2018 / 09 / 14 ( Fri )

ひとくちにブリーダーと言ってもその形態は様々です。
自家繁殖で産ませた子犬を自分のお店で販売し、余った子犬をセリ市場に出す方、
多犬種(数百頭の親犬)を抱え、セリ市場メインだが、通信販売や直接販売もする方、
ひたすら犬種スタンダードを追い求め、チャンピオン犬作出に情熱を注ぐ方、
そして一般家庭での小規模繁殖 
大手ショップのお抱えブリーダーさんも僅かながらいらっしゃるようですが、
・・・ 私が今思いつくのはこれくらいでしょうか。
そんな中で(当ケネルも含め)一般家庭繁殖について考えてみたいと思います。

ブリーダーになるために特別な資格など何も必要ありません。
実務経験を証明するか、簡単な講習を受けさえすれば誰でも「動物取扱責任者」になれます。
ブリーディングを行うための設備は(保健所職員が)現地確認に来ますが、具体的な基準が
あるわけでもなく、例えば犬を洗う設備が整っていなくても台所で洗うと言えばOKです。
リビングで十数頭を放し飼い、人間の食卓の下でたくさんの犬達がご飯を食べる状況でも
認められるわけです。そしてあろう事か「リビングで同居=目が行き届く」と美化されもします。
衛生上の観点から私はこの点(設備も無いフツウの3LDK?での繁殖を許可すること)に
大きな疑問を感じます。犬はあくまでも犬です。第一、極めて不衛生じゃないですか?
床に足跡だって付きますし、毛が抜けにくいプードルでさえ(たった1頭の室内飼育でも)
綿埃状の抜け毛が床に残ります。犬の食器を人間と同じシンクで洗う、人間の浴室で犬を洗う、
いくらすぐに片づけるとしても人間の居住空間の何ヶ所かに犬の排泄物が常在するわけです。
室内を自由にさせることは犬の躾けにおいて良い事だとは決して思いません(特に子犬)。
命を生み出す以上、どんなに小規模でも設備はきちんと整えるべきであり、犬小屋の中に人が
住んでいるような少数家庭繁殖が主婦の小遣い稼ぎの温床であってはなりません。

小規模家庭繁殖でママわん達の生涯飼育費用を捻出しなければならないとなれば、
当然、「体調が良いから、皆〇才まででも産ませているから」とズルズル出産させて
必要経費を賄いたくなるでしょう。小規模家庭繁殖がママわんを酷使していないと
お思いなら、それは恐らく間違いです。少なくとも私の知る中では実態は違います。
ケネルに在舎する成犬がすべて即戦力のママわんであってはならないのです。
まず最初に「引退ありき」で、常に次代のママわん候補を育成しなければなりません。
小規模家庭繁殖ではその余裕が無いため、「今いるメス」を限界まで出産させるのです。
半年先に子犬を生んでくれるメス犬を休ませることはまずありません。
※当ケネルでは満3歳を迎える日か3産を終える日のいずれか早い方で引退させます。
 ショー出陳で生み始めが遅かった子以外で3歳を過ぎたママわんはおりません。

ブリーディングには【管理の行き届く範囲で】ある程度の規模と設備が必要です。
設備を整える資力と場所(土地)、余裕(時間的・精神的・体力的・経済的)が無ければ
質の良いブリーディングは難しくなります。絶対に、、だと私は考えます。


・・・参考資料・・・
1頭の犬を生涯飼育するために必要な費用は100~250万円と見積もるのが
一般的らしいですが、私は150万円くらいではないかと思います。
※フード代 1ヶ月 1,500円~2,000円。12ヶ月で約24,000円
 予防接種 8,000円~10,000円、狂犬病 3,000円 ワクチン 10,000円
 フィラリア予防は1回が1,000 円~2,000円として1年で24,000円
 ざっとこのくらいの飼育費用が発生するとして、年間で約70,000円
 15年生きてくれたとして計算すると、生涯費用が約100万円
 それに加えて、毎月のトリミング代、病気や事故などのアクシデント発生時に
 必要な臨時費用が別途かかります。



余談ですが、
数百頭の成犬を抱える生業ブリーダーこそがパピーミルで悪の巣窟のように書かれますが
それも間違いです。彼らは生業(生計を立てる手段)ですから、犬をとても大事にしますし、
衛生管理に費やす労力は並大抵ではありません。病気が入れば人も死活問題だからです。
生業ブリーダーには展覧会の審査員やチャンピオン犬を数多く作出する方もいらっしゃいます。
きちんとした設備を作っていますから、小規模家庭繁殖のように繁殖犬を散歩に連れ出して
原虫や病原菌をケネルに持ち込み、子犬が感染症が起こすような初歩的なミスは犯しませんし、
遺伝病にも大変ナーバスです。一握りの悪徳業者はどの業界にも存在しますが、
私が知る限りの生業ブリーダーは皆、真摯でまじめで心優しい愛犬家の方々です。
マスコミや過激なエセ愛護団体に扇動され、事実を見誤らないでほしいと思います。


この記事は2015年6月に作成しました。
 

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