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転売屋の長いツメ


私達のようにボディサイズが小さな子犬のブリーディングを
得意とするケネルから一般飼い主になりすまして子犬を買い付け、
仕入れ値の何倍もの価格で高額販売する、いわゆる転バイヤーが
引きも切らず横行し、まんまと騙されるお気の毒な飼い主様が
あとを絶ちません。

なぜ、いとも簡単に騙されるのかな?と思いますが、
一般の飼い主様が(転売屋を)見抜くのはまだまだ難しいようです。
ペットショップは自家繁殖で生まれた犬猫とセリ市で仕入れた子犬を
一緒に販売するのは当然でしょうけど、セリ市仕入れなのに自家繁殖を
装うブリーダーも大勢居ますから、さらに混乱してしまいますね。
特にブリーダーで「友人ブリーダーの所で生まれた」とか
「先輩ブリーダー」の話が出たら100%仕入れ転売でしょうね。
お顔立ちバラバラなのも仕入れ販売の可能性大です。


先日、洞察力の鋭い聡明な飼い主様が私の子犬を迎えてくださり、
その方が「転売屋を見破った」ポイントを教えてくださいましたので
お知らせしますね。私も「なるほど!」と思いましたよ。

転売屋さんは中年女性で明るい茶髪で長い爪には赤のネイル、
お花のチップが付いていたそうです。飼い主様は「あんな長いツメでは
料理を作るのにも不便だろうな、」と思ったとおっしゃいました。
「あの長い爪で触って生まれたばかりの子犬や
母犬を傷付けないのでしょうか?」 ・・・ と。
まさに、おっしゃるとおりですね。
難産だったらお産介助(いきみに合わせて子犬を引っ張り出す)が
必要ですし、万一の場合の蘇生や初乳を飲ませる際にも
長い爪は子犬や母犬を傷つけます。衛生面でも問題が残ります。
私達は人間の医療者を見習って、つめはギリギリまで短く切ります。
先の転売屋は間違いなく、繁殖には携わっていないでしょう。
まさにことわざ通り、「爪の長いヤツ」ですね。

この飼い主様はしっかりした洞察力をお持ちで事なきを得ましたが
皆様もブリーダーの外見には充分ご注意くださいね。
自分の身を飾るのに熱心でブランド物で固めたブリーダーや
成金趣味の応接室に案内されれば容易に転売屋と見抜けますが、
逆に服装がだらしなく、頭髪が汚い、爪先が黒いのも要注意です。
ブリーダー自身の見た目が清潔なら、犬の管理も行き届いており
立派で無くても整った外観の犬舎なら内部は見学するまでもなく、
しっかり管理されて清潔です。何ごとも一事が万事です。


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【注意喚起】子犬検索/ポータルサイト

【重要】 ポータルサイトを通して子犬を迎える際の注意点
①販売者の素性をしっかり調べる。
過去に外国から輸入した1本200円程度の粗悪なワクチンを自分で
客の犬に接種し、客を騙してワクチン代をせしめ、薬事法違反で逮捕された
悪徳ブリーダーが今現在もポータルサイトで飼い主様を募集しています。
現在も実名報道されています。 薬事法ドットコム 
ポータルサイトで飼い主様を募集している似非ブリーダーの中には
仕入れ目的で当ケネルに連絡してくる方が大勢います。
サイトを見ていると、「あっ、この人も、この人も、、」って感じです。
繁殖者達から仕入れた子犬を2倍以上(100万前後)の高額で
転売していますね。見抜きましょう。このように仕入れ販売なのに
ブリーダーを装う、ペット販売業者なのに個人を装う、等々
このギョーカイは嘘つきだらけ。しっかり調べて騙されないように。
転売屋の長いツメ 

②ブリーダーときちんと売買契約書を交わす。
健康診断や代金受領証を含め、書類をきちんと出せないブリーダーとは
売買しない方が良いです。一事が万事で犬の管理もだらしないでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

インターネットが普及し始めた当初、ネット検索で上位に上がるのは
業種に関わらず、訪問者数が多い人気の高いサイトだったそうです。
お客様が検索でご覧になるのは せいぜい3~5ページ目くらいまでで
それ以降になると「客の目にも留まらない」と言われた頃ですね。
それで、検索上位にランキングされるように請け負う業者が登場し、
上位ランキングを狙う業者(企業)は対策費として
今も 毎月数十万円を提携(請負)業者に支払っているようです。

このことは犬猫販売業者にも言えることで、
法人(会社)・個人を問わず、ランキング請負業者に
毎月数十万円を支払って常に上位ランクを保っているそうです。
検索上位にランキングされるために
1か月に数十万円の対策費を払う

そんなこと、大手法人ならまだしも、個人レベルでは夢のまた夢、
宣伝に毎月数十万円支払うなど、当ケネルには真似できません。
だから、検索上位にランキングされる犬猫販売業者の生体価格が
お高いワケだ
と納得しましたが。一見、個人ブリーダーに思える
(一般家庭の個人ブリーダーを装っている)ケネルでも
実態は 生業(犬猫を売って生計を維持している)ブリーダー
・・・ という所は私が知る限りでもたくさんあります。

ここ数年はランキング対策業者よりも更に高い料金を支払って
「広告」 を出している業者も居ますね。
ランキング請負業者とは比較にならないほど 高額 だそうですが、
それでも大手業者はGoogleやYahoo系列の宣伝会社を使うようです。
ネット宣伝で集客できるか否かは営利目的の企業(業者)にとって
死活問題ですから大金を注ぎ込まざるを得ないのは理解できますね。
「宣伝広告」が始まった当初、大抵の方はそのカラクリに気づかず、
従来の人気順(サイトへの訪問者数が多い順)だと勘違いして
広告上位サイトがクリックされていたようですが、最近はこの事が
浸透してきましたので、「広告」を避けて検索する方も多いようです。

前置きが長くなってしまいました。
さて、本題の「ポータルサイト」ですが、
大手が3つほど、中小合わせると更に多くのサイトがあるようです。
当ケネルをご訪問くださる皆様もポータルサイトをご覧になった事が
あるかと思います。実際にショップさんやブリーダー宅を訪問して
犬猫を選ぶ時でも、ある程度の審美眼は求められますが、
ポータルサイトを犬猫選びのキッカケとなさる場合は尚の事、
サイトとブリーダーを選ぶ洞察力が必要かと思います。

数あるサイトにはそれぞれ「傾向」があります。私の知る限りでは、
 大手ショップ子飼いの生産者(パピーミル・ブリーダー)が
大手に買い取り拒否された生体の出品が多い国内最大のサイト。
(ブリーダー同士は互いの名前や販路を意外によく知っています。)
 大手ショップ子飼いのパピーミルが、ポータルサイトに出すのも
ためらう重大欠陥持ちの子犬を何も解らない素人に激安販売するサイト。
掲載無料、成約手数料も無料なので繁殖 引退 廃用犬も掲載。
 掲載しているブリーダーに「業者」が少なく(他サイトと比較して
業者が さほど多く無いという意味)、ブリーダーの販売スタンスを
尊重してくれる比較的良心的な(縛りの少ない)サイト。
ただし、ブリーダー登録の審査が緩いので逮捕歴が有る者も。
良いブリーダーとして販売サイトに登録 しつつ、
実際は2部屋に400頭もの犬 を閉じ込めて虐待し、
逮捕されたり。 程度の差は多かれ少なかれ、
繁殖屋(セリ市出荷のパピーミル)は概ねこんな感じでしょう。

しかし、買い手様が掲載業者(ブリーダー)の投稿内容を慎重に
注意深く読み込むなら矛盾点が現れ、内情は必ず透けて見えます。
ポータルサイトで子犬を探すのは探し始めの第一歩のようなものですから
最初は何も解らなくても、とにかく数を見る事だと思います。
ブリーダーが書いている内容を読み慣れ、画像や動画も見慣れてくると
子犬の質はもちろん、繁殖背景など多くの事が解ってきます。

話は戻りますが、当ケネルのように検索上位にランキングされるために
専門業者に委託せず、訳の分からないパピーミル達が集結するような
ポータルサイトへの掲載を避けるとなると販路が大いに狭まってしまうので
ひとりでも多くの方に私の子犬を見ていただき、より良い飼い主様に
出会えるようにしてあげるのは子犬にとって良いこと
だと考えるなら
質の良いサイト(前述の)を選んで無料宣伝させて頂くのも
ネット社会における選択肢のひとつかな?と考えます。そんな意味から、
優良ポータルサイトに子犬情報を掲載させて頂く事は今後もございます。


飼い主様がポータルサイトをご利用になる際に注意が必要な点を幾つか。
まず、先にも書きました通り、
洞察力を備え販売者を選ぶ眼を養う。
ブリーダーが書いている説明文をしっかり読んで、
子犬の動画や画像の先にあるケネルの内情を推察してみる事。
大手ショップのお抱えブリーダーが、ショップに買い取り拒否された子犬や
セリ市に出しても二束三文にしかならないような欠点だらけの子犬を、
何もわからないド素人に売りつけようとしているだけかも知れません。
繁殖者から数十万で買い付けた子犬を100万前後で売る転売ヤーかも
知れません。まだ目も明かない時から画像を撮って掲載し、
売れなければ犬猫セリ市に流す積りかも知れません。
ブリーダーの説明文に矛盾が無いか、一貫性があるかどうかも重要です。
文章にはブリーダーの繁殖姿勢や本質、性格が現れると私は考えます。

生後56日未満の子犬ついて
まだ目も明かない子犬を目に良くないフラッシュに晒して
撮影するブリーダーから子犬を買う方のお考えが知れません。
その理由
誕生翌日または数日経ったくらいで「ティーとか
タイニーとか良く言えるなぁ、あなたは神か。」と問いたい。
買い手様に迎合した怪しからん販売者だと私は考えます。
この様な業者の多くは生まれて間もない子犬に
数十万円から百万円近い価格を子犬に付けます。
競り市に出荷できる最短生後日数(8週齢56日)ギリギリまで
サイトに載せて、売れればラッキー、売れなければ即行で
犬猫セリ市に出荷します。だから、そのブリーダーの
販売子犬の中には生後60日過ぎの子犬が1頭も居ないのです。
買い手様は「目が明いたばかりの子犬が100万で売れた。」と
勘違いなさいますが、嘘八百も良い所です。このようなカラクリが
常態化しているギョーカイですから、皆様お気を付けくださいね。

金額について 【注意喚起】
ポータルサイト経由の売買ではサイトに書かれている通り、
飼い主様がサイトに直接、仲介手数料を払う必要はありませんが、
売り手(ブリーダー)は3万円~10万円程度の成約手数料を
ポータルサイトに支払います。繁殖者は皆、この手数料を販売価格に
上乗せするので、実際は飼い主様が支払っている事になりますね。

たとえば当ケネルのホームページ価格30万円(税込33万円)の子犬を
ポータルサイトに載せる場合、成約手数料(※)が仮に2万円だとすると
ポータルサイトの掲載価格は35万円になる、という事です。

サイト経由でぷ~どるガーデンのホームページに辿り着かれた方は
【サイトとブリーダー、サイトと飼い主様】の契約上、サイト表記価格が
販売価格
となります。飼い主様がご自分でぷ~どるガーデンのHPを
ご覧になってHP経由でお問い合わせ頂く場合はHP価格です。

サイトで当ケネルの子犬を見つけてくださり、
サイト経由で当ケネルに問い合わせたが、
後にぷ~どるガーデンのホームページをご自分で見つけてくださり、
(前述の理由から、サイト価格とHP価格には差がありますので)
「ホームページの価格に値下げしてください。」と仰られましても
それは出来ません。(仲介サイトで禁止されている行為)ですので
どうぞ皆様お気を付けくださいね。


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ティーカッププードルの繁殖者は悪徳か。


人気犬種には批判が付き物です。
一昔前、CMで注目が集まったクリーム(白)のダックスや
少し前では「おとうさん犬」(北海道犬)にあやかって
人気を博した白い柴犬。これらの毛色は繁殖者の間では
「非常に良くない」とされ、ショーブリーダーでは交配はもちろん、
販売する事すら憚られるという認識でした。
ところが「珍しい」ともてはやされて引っ張りダコになり、
いつの間にか高値で取引されるようになった事から、
パピーミル達は(本来、淘汰されるべき個体を)喜んで繁殖するように
なりました。現在は改良も進み、白い柴犬やダックスも(さすがに
展覧会には出陳されませんが)当初のような極端に不健全な子犬は
少なくなりました。ある意味、熱心な繁殖の賜物かも知れませんが。

また、ミニチュアダックスを小さくしたようなカニンヘンダックスも
カニンヘン登録を増やしたい蓄犬団体が、ミニチュアとカニンヘンの
交配を推奨するかのような登録システムを構築した時代もありました。
(現在は廃止されています。)

これらの例から判るように、日本人は飼い犬に人と違う色やサイズを
強く求める傾向にあります。トイより小さいタイニーサイズ、
タイニーより小さいティーカップサイズ、更に小さなマイクロサイズと
人々の要求がエスカレートするから、子犬の価格がつり上がるから
金目当てで繁殖する者たちは競って極小サイズを作ろうとするのです。
極小サイズを作る繁殖者を「悪徳」のように言う人がいますが、需要が
あるから供給が成り立つわけで、不健康ななんちゃってティーカップ犬が
引きも切らずこの世に生まれてくる背景には売り手はもとより、
買い手様の責任もあるのでは?と私は考えます。新しいバラエティ
(マイクロサイズやティーカップサイズ)を作ろうとするブリーダーは
往々にして既存勢力からの反発を受けますが、白い柴犬やダックスが
正しいと言っているのではなく全てが悪ではない、現存する殆どの犬種は
人間に都合の良い様に改良に改良を重ねられて現在に至るわけですから
改良そのものを否定してしまっては何の進歩も無いんじゃないか、と
思うわけです。犬の改良スピード(期間)はものすごく速いです。
わずか3年足らずで3代祖全部を書き換えられるのですから。
このように書くと「では貴女は極小サイズを作り出すように推奨して
いるのですか?」との声が聞こえてきそうですが、そうではありません。

私が言いたいのは「金儲けのためにブームに乗って、無責任な繁殖を
するな!」と言う事です。先の柴犬を例にあげれば、健全な交配を
していても望まない個体(白い柴犬)は産まれてきます。これは仕方が
無い事です。しかし、高値で売れるという理由から「白い柴犬」を
たくさん産ませたくて白い犬同士を交配させると更に弱い個体
(目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり)が産まれるリスクが
飛躍的に高くなります。
命を扱う私達ブリーダーは、こういうことを絶対にしてはいけないのです。

話をトイプードルに戻します。
ボディサイズの小さな犬を作り出すのは簡単です。
インブリード(近親交配)を繰り返せば良いのですから。
近親交配から生まれる個体が確実に小さくなる事はブリーダーなら
誰でも知っています。しかし、インブリード(近親交配)の弊害は
今やシロウトの方でもご存知です。

子犬の中で小さく生まれた女の子を育成して、さらに小さく生まれた
男の子と交配する。(男の子・女の子を逆転させてはいけません!)
これを繰り返すと高い確率で小さい遺伝子が固定されます。
※あくまでも理論上・経験上の話で生き物の遺伝に≪絶対≫はありません。
また、当ケネルは極小サイズにこだわった繁殖を行うものでもありません。

プードル人気に火が付き始めたころ、ブリーダー達は
「たくさんの子犬を産める大きなメス」を競って集めました。
年に2回(しか?)子犬を取れないので1回のお産でたくさん子犬を
産ませて「たくさん儲けたい」と考えるブリーダーが多かったのです。
私は大きなトイプードルの扱いが自分自身でとても大変に思えたので、
数を多く産んでくれなくても将来サイズが小さいプードルを作ろうと考え、
皆が大きいメスを奪い合う中でも小さめの子犬を残留させてきました。
当時は「こんなにプードルの子犬が高く売れる時代に、数を産まない
小さなメスばかり残すなんて、なんてバカなんだ!」と嘲笑されました。

レッドでプードルで女の子なら(どんな子犬でも)売れた時代は
すぐに終わり生産過剰により、大きくなる子犬の人気が急降下したのは
皆様もご存知の通りです。
しかしブリーダー達は数を産んでくれる大きなメス犬達を
極小遺伝子を受け継いだ小さなママわんに替えようとはしません。
理由はまずは「もったいない」からです。
大きなメス犬にたくさん産ませて、子犬達を小さく育てれば良いと
考えたからです。その結果、厳しい食事制限が課せられる事となります。
小さな子犬を産ませるために母犬の食事を制限する者もいると聞きます。
もう一つの理由は、(小さなママわんの)お産が大変だからです。
産後管理の大変さは大きなママわんの比では無く、本当に大変です。
さらに小さなママわんは母乳も少なく体力もないので育児には人間の
手助けが絶対に必要です。大きなママわんのように「放っておいても
育ててくれる」ことはあり得ません。生まれた極小赤ちゃんの育児にも
とても手が掛ります。毎日毎日24時間、神経が休まる事はありません。
ブリーダーが大きなメス犬を手放さないのは、こういう理由からです。

こういった無理なブリーディングから産まれた、いわゆるティーカップ
プードルがあまりにも多かったため、「極小サイズを作る繁殖者は悪徳、
ティーカップサイズにこだわるブリーダーはロクでもない」などの
間違った知識が(ネットを中心に)広がった、極小サイズは病気がちで、
不健全とのイメージはこのようにして構築されて行ったのだと思います。
さらに、こうして作られたなんちゃんてティーカップは大きなメス犬から
「大きくなる遺伝子」を受け継いでいますから、ティーカップと言われて
買った子犬がトイサイズにまで成長するのも極めて当たり前の話です。

結論付けます。
私は歳月をかけ、緩やかに健全に犬を改良して行く事を悪い事だとは
決して思いません。悠久の昔より世界各地でそのようにして改良を
重ねられた犬達が私達人類に大きな幸福をもたらしてくれたのだと
思うからです。しかし、本来あるべき姿から逸脱して、性急に不健全に
お金目当てで極小サイズを無理やり作り出そうとするのは、
ブリーダーとしてあるまじき行為です。

加えて、買い手様にも賢くなって頂きたいと思います。
子犬のお顔立ちやサイズにばかり目を奪われてはなりません。
そのティーカップちゃんが生を受けるまでの経緯、産まれ落ちてからの
躾けや内面(遺伝子や健全性)をしっかり見て頂きたいと思います。
そして最も重要なこれらの点はいくらHP画像を眺めていても解りません。
そのためにも繁殖者のブリーディングに対する考え方や子犬の育て方等を
時間をかけてじっくり調べてほしいな、と思います。


この記事は2016年に作成しました。


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ブリーダーの形態


皆様ご承知の通り、ブリーダーには様々な形態があります。
私が知る限りでも形態は6つほど有ると思います。

多犬種を大量飼育し、競り市出荷メインのいわゆるパピーミル
※粗悪なフード、不潔な環境、生き物を「商品」「産業動物」としか捉えず、
常に人気犬種を追い、生産の効率化 と利益を第一に考える商業ブリーダー。
国内外に店舗を構える大手ショップの提携(子飼い)ブリーダー。
ショップにハネられた子犬をセリ市に流したり、安売りサイトで投げ売り。
概ね20万円以下でネット販売されている子犬の多くがココで 「生産」 されます。
大手ショップが仕入れ拒否し、競り市でもハジかれた欠点持ちが殆ど。

上記①、②のブリーダーは毎月100頭以上を大量出荷しますので、
子犬を捌ききれず、毎日全国で開催される犬猫競り市への出荷はもちろん、
みんなのブリ〇ダーなどの仲介サイトにも常時、子犬を掲載しています。

このスペースには大手ショップバイヤーさんが見せてくださった
犬猫(インターネット)せり市のスクリーンショットを掲載していましたが、
関係者から「画像を削除しなければ、ぷ~どるガーデンさんに迷惑が掛かる。」
・・・ と言われましたので削除しました。
ウチに「迷惑が掛かる。」とはどういう意味でしょうね?
反社会勢力用語では「脅し」の場面で使われそうですが。
どうやらこのギョーカイは裏側を知られると非常に困るようです。
事実を正直に書くといつも同様の圧力を掛けられます。
おとなしく言われた通りにしておきますけどね。


そんな理由から、画像も掲載できませんが、
ココに載せていた画像の子犬は生後52日で体重500g台で、
55万円(消費税・手数料、それぞれ10%別途加算)で落札されて
いました。総額66万円で仕入れたこの子犬を
ショップは最低でも2倍、うまくすれば3倍以上の価格で販売します。
画像の横にはこの犬の数々の欠点、左下の灰色部分に落札者番号が
表示されており、鼻の色素が無く、ヘルニアや脱臼も有るようです。
それでも当ケネルが皆様に直譲する金額以上で落札され、
落札価格の3倍で店頭に並び、無知な飼い主の手に渡ります。
鼻色がピンクなのは色素欠落で重大欠点なのに(リップも虹彩も明るい)、
「珍しいお鼻の色ですよ。眼の色も薄くて優しいお顔ですね。」
とか、アルバイト店員さんに言われて無知な方は納得しちゃうんですね。
生産者はどんな犬でも売れてしまうなら、良い犬を作ろうとはしません。
ショップで粗悪な犬を買わない事が、パピーミル撲滅への第一歩
です。

上記のほかに
単犬種のみを飼育し、国内・外のドッグショーに出陳するプロブリーダー。
※ショー費用を賄うため、子犬価格が高すぎる。素人を見下す傾向があり、
子犬や成犬を売ったり、交配料で生活を維持している生業ブリーダーです。
※私の考える《プロブリーダー》とは《犬を売って生活している者》のこと。
利益を度外視しても自分が納得できる犬を作ろうとするシリアスブリーダー
※職人気質。自分の目で飼い主を探し、納得できない相手に子犬を売らない。
ショー出陳しない者は視野狭窄で自己満足の域を出ない、ただの「犬売り屋」。
生まれた子犬を自分が経営するショップで販売するブリーダー
※競り市で仕入れた子犬と一緒に販売します。売れ残れば再びセリ市に出荷。
自家繁殖を装う事が有るので注意。仕入れ販売は子犬のお顔立ちがバラバラ。
一般家庭のバックヤードブリーダー
※成犬10頭程度。元を取るためヒートのたびに交配し、母犬を高齢まで酷使。
人間と犬がリビング同居で不衛生。経験値と専門知識が不足、言動が偏る。
「リビング育ちの子犬が良い。」 と考えるのは妄想です。

いかがですか?
子犬をお探しの皆様、流通の裏側を知って賢い飼い主になりましょう。



この記事は2020年11月に作成しました。

 

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高かろう、悪かろう


コロナ禍で在宅勤務が増えた影響なのか、昨年来、
世界中で空前のペットブームが起きています。
(先日はドイツ在住の日本人から「売ってもらえる子犬を全部即金で買いたい。」
と言われてビックリしました。ドイツでプードルが不足している、と。

趣味の範疇とは言え、長くこの世界に居て思う事は
犬は人気が無くても、有り過ぎても、犬質が落ちて行く、という事実。
私はプードル専門ですのでプードルしか知りませんが、プードル人気が
今ほど高く無かった頃
子犬はなかなか売れませんでしたから
ブリーダー達は皆、手持ち資金に余裕が無く、本当にプードルが好きな者だけが
細々と繁殖していて、ショーブリーダーも少数で皆、顔見知りでした。
競走馬の世界と同じで資金が無いと外国から日本に良い血統を導入できません。
知り合いのブリーダーのオス犬に手持ちのメス犬を交配してもらう他、
手段がありません。雑誌で見る外国チャンピオンとの交配など夢のまた夢でした。
そんな中、熱心なプードルブリーダー達が資金を出し合って外国の名門ケネルから
年取ったチャンピオン犬を譲ってもらって、地道に改良を重ねて行くわけですが、
それは別の機会に書くとして。(これまでの話で競走馬ディープインパクトの父 
サンデーサイレンス が思い浮かんだ方 ・・・ まさにその通りなのです。)
その後の「血の飽和」も見事に同じで、競走馬とショーブリードは良く似ています。
農耕民族の日本と狩猟民族の諸外国では犬質改良に対するスタンスが
全然違いますから、日本のプードルは世界のドッグショーで長い間、太刀打ち
出来なかったのです。(現在、日本のプードルは世界一と評価されます。)

一方、人気が有り過ぎると犬質が落ちるとはどういう事でしょう?
全国各地で毎日開催される犬猫せり市場では連日、プードル種が
上位ランキングを独占、2位以下に大差を付けてダントツ人気を誇っています。
健康維持に必要な衛生費や医療費、フード代や光熱費を節約し、利益最優先の
多犬種多頭飼育ブリーダー達は子犬が高値で売れるのでホクホクだそうです。
でも、考えてみてください。ほんの一握りのシリアスブリーダーを除き、
全国の(犬猫)生産者の圧倒的多数を占めるのはセリ市出荷専門の繁殖屋、
ミックス犬やら猫やら「何でも来い屋」のパピーミルです。
彼らは市場の値動きに異常に敏感です。人気犬種・猫種を追って毎年の作柄
(在舎頭数の中で人気犬・猫種が占める割合)が大きく変わります。

話を戻します。(私はセリ市場に行きません。知人宅で実況中継を見ました。)
ここ数年はプードルが圧倒的人気です。一時期人気があったミニダックス。
吠え声が野太く大きい事と頭の悪さから人気が急落しましたが、知人は
ダックスを繁殖しても(以前ほど)売れないらしく、プードルに乗り換えました。
チワワもハスキーも人気絶頂期はその犬種でショーリングを走っていた人達が
今や背に(カネに)腹は代えられず、プードルを繁殖しています。
このことの何が問題ですか?
良い犬を作出するためには、その犬種をイチから勉強する必要があります。
経験値の差は大きいです。にわか仕込みではゼッタイに良い犬は作れません。
元はショーブリーダーですから、そんな事は百も承知なのに、売れない犬種は
続けられない、と。 その犬種に惚れ込んでチャンピオン犬もたくさん作って
来たのにカネが儲からないから儲かる犬種に乗り換えるとは、、何とも。。。

カネ目的で始めたブリーダーはカネが目的ですから高い交配料を払って
良いオスを求める事をしません。知り合いのオス犬成犬専門のセリ市で
安値で仕入れた年取ったメス犬
の間に生まれた子犬、どんな遺伝子を
持っているかすら不明なままの、海の物とも山の物とも解らない子犬を
競り市に出荷。目を皿のようにして子犬を買い漁るバイヤーの手に落ち、
ショップのガラスケースの中で皆様のお目に留まります。
大手ホールディングス内の店舗に居る子犬も ほぼ皆、同じです。
皆、競り市経由で店舗に配送されますので。競り市仕入れはしない、と
謳っている店も(店の代理で)競り市に出入りする仲買人が来ますから。
そもそも犬猫の流通は大根や魚と同じ。生体セリ市場を経由します。
この様に人気が出過ぎると今まで参入してこなかった異犬種ブリーダーや
にわかブリーダー
転売屋やなりすまし繁殖者(仲介業者)が湧いてきます。

人気犬種をお探しの方は、こんな時期(高値安定)だからこそ
特に気を付けるポイントが有ります。
どんなモノにも相場が有ります。
この時期、安すぎる子犬には絶対に手を出さないことです。
プードルの男の子で言えば10万円台、20万円台の子犬です。
セリ市場では最低でも20万円で落札されます。業者の落札価格を
下回るような子犬は、セリ市場での評判を落としたくない生産者が敢えて
せり市出荷を避けた
と考えられます。(出荷できない理由は何でしょう?
もしかしたら繁殖者しか知らない遺伝性疾患があって、何食わぬ顔でセリ市に
出荷したら仕入れたバイヤーからブラックリストに入れられる、バイヤー同士の
クチコミ評判が落ち、この先の評価(落札価格)が下がると危惧したのかも?)
セリ市場を見ているとプードルの弱点である膝蓋骨や噛み合わせ、
目に欠点が有る子犬が大量に出荷、落札されていました。これはすなわち、
欠点持ちの子犬が これからたっくさんショップに出回るという事です。
セリ市場の落札相場が高いので、子犬価格はお高いです。恐らく
この先もおいそれとは値下がりしません。高く買ったから大丈夫だろうと
くれぐれも安心しない事です。
左右の膝蓋骨グレード3(自力で修復できないレベル)の子犬が
40万円で落札されていました。店頭価格は恐らく80万を超える筈です。


他にどんな所に注意が必要ですか?
頭頚部または体表の白毛
あご下の白毛、頭頂部、四肢、尾、ボディに白毛がある子犬は
直近で他犬種と交雑されているか、交配禁忌を犯しています。単に毛色が
他と違うだけでは無く、遺伝子に重大な欠陥を持っている可能性大です。
ただし、お胸(× 広範囲)と指先(× つま先)の僅かな白毛は許容です。
初産で多発傾向に有り、チャンピオン同士の交配でも時々見受けられます。
白毛が問題では無く「白毛が発現する場所」が重要です。
2色(パーティーカラー・ブリンドル)の毛色。
プードル種は単色です。2色のプードルは100%雑種です。
JKCでも認められていませんし、1億%パピーミルが産ませた子犬です。
大泉門開存(いわゆるペコ)
出産時に頭蓋骨は人間同様に動くので多少の開存は許容ですが、親指の爪大、
頭頂部以外の側頭部、後頭部、スジ状の開存(割れ)はゼッタイにダメです。
膝蓋骨脱臼 圧倒的に多いです。
売られている子犬の99.9%が脱臼していると言っても過言ではありません。
そのほかに、プードル種に多い目に見える欠点として
鼠径ヘルニア、サイ(臍)ヘルニア、不正咬合、眼球白濁、内斜視・外斜視など。

犬猫せり市場の落札状況を(セリ市場に加入している)知人のパソコンで見せて
貰ったのですが、欠点オンパレードの犬猫が次々に落札されていく様子を見て
息をのみました。こんなに欠点だらけの犬猫を作出して出荷するパピーミル
それを買い付ける業者が居て、何食わぬ顔で店頭に出し、嘘八百を並べて
客に売る、騙されて買う客が居る → → 売れるから、業者はセリ市場で
仕入れる
→ → どんなに酷い欠点持ちの犬猫でも買って貰えるから
生産者はいい加減な犬猫を大量繁殖させる
→ → この繰り返し。
賢い消費者は負の連鎖に気付き始め、ショップで犬猫を買わないように、と
勧めます。けれども、鼠経ヘルニアを「睾丸ですね」と言われてアッサリ信じて
しまうような無知な飼い主がまだまだたくさん居るのが現状です。
ネットで調べれば何でも解る昨今、もっともっと勉強して欲しいと思います。


【追記】
2021年10月某日のランキング
ショップさんは落札価格に10%の消費税プラス
10%の手数料をセリ市場運営業者に払って買い付けます。

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2021年2月某日のランキング
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この記事は2020年5月に作成しました。  


 

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